ゆずきのブログだお。

自由気ままに投稿します。基本的にレビュー関連の記事が多めです。

【今更レビュー】キングジム Pomera DM200

はじめに


 この記事にたどり着いた皆さん、こんにちは、ゆずきです。今回紹介する商品は、KINGJIMから約6年前に発売されたポメラDM200です。先日、これのブラッシュアップモデルであるDM250が出たことで、相場が下がり、DM200がお求めやすくなりました。その影響で、今このタイミングでDM200を買おうと思っている方もいらっしゃると思います。当記事では、約6年前に発売されたDM200は、2022年の今でも実用に耐えるのかといった観点も踏まえてレビューしていきたいと思います。
 はじめに私の結論から述べてしまうと、DM200は全然今でも使えます。それでは、前置きはこの辺にして、本編へ参りましょう。

開封


無駄のないデザインはパッケージから


 ポメラのパッケージは、比較的で高級かつ、KINGJIMの電子文具のフラッグシップであるのにもかかわらず、高級感は一切なく、良くも悪くも無駄のないデザインとなっています。色は段ボール特有の薄い茶色で、箱の全面には中央に大きくポメラのロゴが反射するインクで印刷されているのみで、それ以外のデザイン要素は一切存在しません。高級感こそは感じないが、美しさを感じる小洒落たパッケージだと感じました。

こんにちは、ポメラ


 箱を開けると、両端にケーブルとアダプターが目立たぬようにしまわれ、中央の白い袋に身を隠した本体が我々の目を奪います。同梱物はこれらと、本体の下にしまわれている分厚い説明書。そして、本体に挟まっている親指シフト配列のキーステッカーです。これは、設定で親指シフトを有効にした上でキーボードに重ねるように貼ることで、親指シフト配列のキーボードへ早変わりするという代物ですが、親指シフトを使う人間がどれほどいるのかは疑問です。ポメラを買う人間ですら相当な少数派ですが、多分その中でも少数の人間だと思います。そんな少数の声も取りこぼさずに拾っていくKINGJIMの姿勢には尊敬を禁じ得ません。ちなみに、私は親指シフトユーザではないので、これの恩恵を受けることはありません。

動画からの切り出し画像なので、手が映ってしまっていますが、ご了承ください

本編

 

文字を打つ、ただそれだけのための存在


 この記事に到達した読者の方にはあまりいないとは思いますが、ポメラとは何なのかを説明します。とても端的に言うと、現代のワープロです。しかし、ワープロのように図を書いたり計算したりすることはできません。ポメラの機能はたった一つ、文字を打つことです。なので、よくワープロに例えられますが、ワープロと言うよりもタイプライターに近い存在でしょう。電子タイプライターといい表現が一番的を得た表現だと私は思っています。
 文字を打つためだけに存在しているこのポメラですが、文字を打つための機能であればかなり充実しています。それらの機能については、後ほど紹介します。

極限の小ささ


 ポメラの本体サイズはキーボードが決定しているのか、閉じたときに上から見た大きさはまさに、よくあるストレート型(折りたたまないタイプ)のBluetoothキーボードそのものです。ポメラを開くと、底面には筐体サイズいっぱいにキーが敷き詰められていて、キーボードのサイズによって決定されていることがよくわかります。つまり、小さいとはお世辞にもいえないものの、このサイズは快適なキーピッチを保った上での極限の小ささなのです。また、電源ボタンがキーボードと一体化していないのも高評価ポイントです。バックスペースキーと、電源ボタンを押し間違えることがありませんからね。この辺も、文字を打つことを阻害する要因となるので、それを除外できているこの設計は素晴らしいと思います。

途切れぬ創造


 ポメラは電池の持続時間がとても素晴らしいです。できることが文字を打つだけと限定されているため、プロセッサの性能もそれに十分な最低限度のものを搭載していることでしょう。文字を打つためだけに存在しているポメラは、文字を打つ以上の機能を積まず、ハードウェアレベルで文字うちに特化しています。無駄はすべて省き、文字を打つためだけに作られているのです。だからこそ、消費する電力も少なく、バッテリーの持続時間は連続使用時間で公称値18時間となっています。新型のDM250では24時間にまで伸びました。連続使用時間でこれだけの数字です。実際、僕は届いた直後に満充電して以降、この記事を公開した時点で(2022年8月5日時点)一度もバッテリー切れを経験していません。
 なろう小説のアイデアを思いつき、筆が走りそうな気分になったら開いてすぐに書き始めることができるのです。電池が切れてしまい、書きたいときに書けなくなることはそうそうないでしょう。また、想像が次から次へと途切れることなく湧き出して、時間を忘れて長い間連続で書き綴ったとしても、その創造をポメラが阻害することはないでしょう。なぜなら、ポメラの電池よりも先に、あなたの想像が切れるでしょうからね。それほどに電池が長持ちします。DM200の時点ですでに驚異的な電池持ちなのです。

 

どこまでも素直


 ポメラの変換はなかなかに賢く感じました。DM250では間違えて覚えてしまった慣用句なども正しい慣用句に訂正して変換してくれたりもするみたいですが、DM200の時点で変換の精度はかなりの完成度に達していると個人的には思いました、まず、ポメラの変換で特徴的なことは、スマホやパソコンでは当たり前の予測変換がないことです。変換履歴から、文章を打つ前に予測する機能などは一切搭載しておらず、打った文字を変換する素直な変換機能しか搭載していません。故に、とても素直に動いてくれます。この素直な挙動の変換が、直感的に文字を打つことを助けてくれています。
 また、その変換の語彙も、DM200に搭載されたATOK for POMERA Professionalは、DM200が2016年発売なので、最近の言葉には当然弱いものの、かなり豊富で、変換の精度も高いので、ポメラの変換はとてもストレスフリーな変換だと私は思いました。

 

創造を余すことなく記憶する


 DM200の購入時点での空きストレージ容量は、私の個体では132MBでした。これほどの大容量があれば、ほぼ一生使えると言っても過言ではないほどなのですが、それに加えて最大23GBまでのSDカードにも対応しており、拡張することも可能です。
 この記事にたどり着いた読者の皆さんにはいないと思いますが、132MBと聞いて、大容量ではないと感じた人はいるかもしれないので、ポメラで実際に使う容量について(私の場合)少しお話ししたいと思います。まず、このブログ記事の本文は12KB程のサイズです。これだけの文章を書いても、12KB程度なのです。
 私がなろうにあげている小説は一話あたり大体3500文字から5000文字ですが、それでも11KB以内に収まっています。これでおわかりいただけたでしょう。132MBはポメラの用途においては、とても大きな容量なのです。

 

その機能達は、創造を助長する。


 ポメラは.txtファイルの閲覧、作成、編集しかできません。しかし、それらを快適に行うための機能は多数搭載されています。
 まずはアウトライン表示を紹介します。この機能は画面の左端にアウトライン「見出し」を表示します。見出しの前に#をつけることでその行が見出しとして扱われ、左端に表示されるのです。#の数で階層をつけることもできるので、細かい段落から大きな段落までも区別でき、文章全体の構造を常に把握することができます。また、見出し単位でカーソルをジャンプすることもできるので、文章の構造を理解しやすくするだけでなく、カーソル移動も快適になります。
 次に紹介するのは、比較表示と分割表示です。これはどちらも画面を中を腕分割して、左右で別々の文字列を表示・編集できる機能です。分割は、同一の文章を二画面で表示することで、長い文章を書く際に、複数の部分を表示することで、文章の矛盾などっを防ぐことができる機能です。一方、比較表時は、左右で別のtxtファイルを表示・
編集することができます。複数のファイルを同時に編集できる機能というわけです。また、大学のレポート課題などで、文章における条件などが記された書類をtxt形式でポメラに読み込むことで、自分が書いているレポートの横に、常にそれを表じっさせておくことができてとても便利です(実際これを使用してレポートを書きました)。
 最後に、白黒反転を紹介します。これは読んで字の如く画面の表示色を反転させるものです。デフォルトでは白背景に黒色で文字や線が表示されていますが、これを反転させることができます。液晶画面のバックライトによる光で目がまぶしくなり、文字が読みにくくなることを防ぐ機能です。ポメラ有機ELではないので、節電効果には期待できませんが、文字を見やすくすることで、文章を書くことへの集中を阻害する原因をなくします。
 ポメラには、創造を阻害する要因を排除し、創造を助長するための機能が紹介しきれないほど多く備わっています。故に、プログラミング用途を除けば最強のテキストエディタであるというわけです。

 

さいごに


 このものすごく稚拙な文章を、最後まで読んでくださった方々に感謝を申し上げます。私はこのポメラが初めてのポメラなので、評価の視点がどうしてもパソコン基準になってしまっていて、2022年でもDM200で十分なのかと言うことについては長い間ポメラを使っているポメラユーザの意見を参考にした方がいいかもしれません。少なくとも私は全然現役余裕だと思っています。ブログやなろう小説を書く上で十分かつ素直で正確な変換機能を備えていて、語彙は最近登場した名詞などには弱いですが、これらは辞書登録を行うことで解決します。変換システム自体はとても優秀なうえに、語彙も最近の言葉を除けば、かなり優秀ですから、全然不便さを感じることはありません。
 先日DM250が発売されたことによって、相場が落ち、Amazonでの価格も単体であれば3万円をギリギリ切るものとなり、比較的お求めやすくなりました。是非この機会に、ポメラに手を出してみてはどうでしょうか?ちなみに、DM200は生産が終了しているので、もし買いたいのであれば、在庫限りです。急ぎましょう。このガジェットは単機能であるが故にパソコンなどと比較してしまい、なかなか購入する勇気がわかないと思いますので、ほしいと思ったら勢いで買うことをおすすめします。もし、あなたが文章を書く機会がある人間なのであれば、きっと後悔することは無い買い物になるはずです。